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情報保存Q&A 6.収蔵庫

Q1 収蔵庫って何ですか?  
美術館や博物館、資料館において、貴重かつデリケートな文化財を長期間、最良の状態で保存しておく部屋を収蔵庫と呼んでいます。また、古文書や古く貴重な図書を多く所蔵する比較的大規模な図書館などでは、これらを専用に保管する部屋を貴重書庫と呼んでいますが、その構造、役割は収蔵庫と概ね同じです。
Q2 収蔵庫にはどのような性能が求められるのですか?
貴重かつデリケートな文化財を長期間、最良の状態で保存しておくために、収蔵庫には下記の性能が求められます。 @ 外部の湿気や有害物質を室内に浸入させないこと A 室内の湿度を一定に保つ調湿性があること B 室内の壁や床などの内装材及び、収納棚類から有害物質(酸性物質、アンモニア、ホルムアルデヒドetc.)を放出することなく清浄な環境を保つこと C 万一、火災にあっても収蔵品を焼失、変質させないこと D 収蔵品の盗難を防げること など

Q3 収蔵庫はどのような構造になっているのですか?  

収蔵庫の壁は基本的に三重構造になっています。外側から、@鉄筋コンクリート(厚さ15cm以上)、 A湿気や有害物質を遮断する不透湿層、 B調湿パネル(室内の湿度が高くなれば吸湿し、逆に室内が乾燥したら放湿する内装パネル)の三重構造です。@の鉄筋コンクリートは耐火性や防盗性の問題で15cm以上の厚さにしますが、高層階などの場合は乾式の耐火パネルで構築する場合もあります。 また、出入口についても、耐火性と気密性を兼ね備えた収蔵庫専用の扉を設置します。

(文責 (株)クマヒラ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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