Q1 資料のデジタル化ってなんですか?
私たちは日頃、目で見たり耳で聞いたりしたことを誰かに伝えるとき、文字や言葉という情報に置き換えて伝達しています。デジタル化とは連続した情報であるアナログ情報をコンピュータで扱うことのできる量子化されたデジタル情報に置き換えることです。デジタルデータそのものは劣化しない上に、データベースやネットワークを通じて効率的に処理することができます。 インターネットでは、それらの情報を継続的に、かつ広範囲に伝えることができ、時間と場所を越えたインタラクティブな情報の共有を可能にします。
Q2 資料のデジタル化ってどんな方法(種類)がありますか?
大きく分けて、次の二つの方法があります。まず資料を撮影したフィルムをスキャナーでデジタル化する方法、もう一つはデジタルカメラやスキャナーで資料を直接デジタル化する方法です。資料の大きさや形状、解像度などを考慮し、使用目的をはっきりさせて選択する必要があります。より高精細なデータを必要とする場合は大判フィルムで分割撮影したものをスキャナーでデジタル化し、デジタルデータをつなぎ合わせて使用することもあります。 また、どちらの方法でもカラーマネージメントは避けて通れません。いくら高精度のスキャニングを行ってもカラーマネージメントがうまく行われていなければでき上がったデータの精度は高いものとはいえません。 このように、資料のデジタル化とは、使用目的をはっきりさせて撮影から最終データの作成までのトータル設計が重要になります。
Q3 資料のデジタル化ってなぜ必要なのですか?
貴重な資料も時とともに劣化・風化することが避けられません。また、これらの資料を積極的に利用しようとすると、さらに破損や劣化を促進させることにもなりかねません。このように資料の保全と利用においては相反することが往々にして起こりますが、これらの問題の有効な解決法にデジタルアーカイブがあります。「資料原本には適切な保存処理を施し、情報そのものは高精細にデジタル化して運用する」というのが、デジタルアーカイブの理念です。 但しデジタルデータは劣化しませんが、デジタルデータを格納した CD-R 等の記録媒体の劣化や再生するハードウェア環境等の変化により、最悪の場合データを読み出せなくなることも考えられます。重要なデータは定期的にバックアップする必要があることはいうまでもありません。 またIT技術の発展により、多くの人々が容易に情報を共有できるようになりましたが、反面データのセキュリティー等の新たな課題も出てきています。
(文責 会員企業 (株)堀内カラー)