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情報保存Q&A  16  CD・DVDの保存

Q1. CD・DVDにはどんな種類がありますか?
CD(Compact Disc)は、音楽用やコンピュータ用などに利用されている媒体で、CD-DA、CD-ROMなどの規格の総称です。CDの種類には、読み取り専用のCD-ROM、追記のみ可能なCD-R、書き換え可能なCD-RWの3つがあります。読取専用のCDには音楽記録用のCD-DA、コンピュータ・ファイル用のCD-ROM、マルチメディア用のCD-I、音楽と静止画を入れたカラオケ用のCD-G、動画用のVideo CD、デジタル写真用のPhoto CDなど用途によって記録フォーマットの違いがあります。 DVD(Digital Versatile Disk)は、大容量の光ディスクで、様々なDVD規格の総称です。 DVDの種類には読み取り専用のDVD-ROM、追記のみ可能なDVD-R、書き換え可能なDVD-RW、DVD-RAM、規格母体が違うDVD+R、DVD+RWがあります。用途別の分類ではコンピュータ・ファイル用のDVD、映画などの動画用のDVD-Video、音楽用のDVD-Audioがあります。この他の分類では1層片面記録(4.7GB)、2層片面記録(8.5GB)、1層両面記録(9.4GB)、2層両面記録(17GB)があります。DVD-Videoのソフトには、リージョンコード(Region Code)と呼ばれる世界を9地域に分けた地域コードが記録されていることがあり、プレイヤーのコードと一致しないと再生はできません。このために海外で入手したDVDは国内では再生できないことがあります。  CDやDVDには様々な規格があり、同じように見えてもメディアの規格とプレイヤーやドライブの規格が合っていないと再生・書き込みができません。
Q2. CD・DVDの構造はどうなっていますか?
CD・DVDともに主に直径 12cm、厚さ 1.2mm のポリカーボネート樹脂製の円盤です。図はCD-Rの断面ですが、基盤の上に色素の記録層とレーザーを反射する反射層と保護層で構成されています。素材は、基盤はポリカーボネート(〜1.2mm)、保護層は紫外線硬化樹脂(約20μ)です。記録層(約10μ)はシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の色素が、反射層(約10μ)にはアルミニウム、銀、金などがあります。CD-ROMの場合は記録層が色素ではなく基盤の凹凸でデータを記録しています。DVDは約0.6mmの基盤が2枚張り合わされた構造で、張り合わせ面に色素(-R)、凹凸(-ROM)の記録層があります。各素材はCDと同じです。

Q3. CD・DVDの保存方法は?
1. 保管温度10-25℃、湿度20-60%RHに保つ。:色素の滲みや反射層の錆から守るため
2. 急激な温度変化をさける。:張り合わせてある樹脂の剥がれを防ぐため
3. 専用プラスチックケース、またはスピンドルに入れて暗い場所に保管する。:色素の光(紫外線)による劣化、樹脂の劣化を防ぐため この他には、取扱いでの傷や汚れの防止があります。また、CD・DVDの保管とともに、これらを再生するシステムの維持も重要です。


(文責 情報保存研究会)


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